変異ウィルスについて、解説します。
こんにちは。医療者です。
今回は、最近よく耳にする「変異株」について書いていきたいと思います。
変異株は、脅威となるのか?
致死率、ワクチンが効くのか?
そもそも変異株ってなに?
と、色々気になることだらけだと思います。そしてメディアでも「初の変異株での死亡例!」と報道しており、めちゃくちゃヤバくない?と不安になる方もいると思います。
ですが、必要以上に不安になる必要は、現段階では全くありません。
それを今回説明したいと思います。
1.変異株とは?
まず国内での第発見されたのが、2020年12月25日。そこから現3月まで右肩あがりで発見されています。
そして、多く聞く種類として
・英国変異株(これが一番報告されている中で圧倒的に多い)
・南アフリカ変異株
・ブラジル変異株
である。割合は、下記グラフを参考にどうぞ。
日経メディカルから抜粋
では、何故このような「変異株」というものが、この地球上に誕生してしまったのでしょうか。
以前に書いた「小さな小さなウィルスの大きなはなし」にも書いてあったように、ウィルスは自分では増える事はできません。
そこで、人間の中に入り込み、人間の細胞にコピーをしてもらい増えます。そして、ウィルスも生きていくために必死です。なるべくコピーしやすいように変異します。
そのコピーするさいに、人間はミスをする生き物ですから、細胞もたまにコピーミスをします。そして変異株たるものが生まれます。
でもこのウィルスの変異というのは
2週間に1回起きています
これは、ウィルスの世界では当たり前のことなのです。
ですので、新型コロナウィルスは変異して怖い!!!
ではなく、なんだ当たり前のことか。と思ってください。必要以上に怖がることはありません。
なら、この世界にはもっと色々な変異株が存在しているではないか!?と考えると思いますが、実際には知られていない種類の変異株はたくさんあると思います。
実際に、また新たな変異株か!?なんて報道よく聞きますもんね。ですが、すべてが流行するわけではないのです。
何故かというと、コピーしやすく変異したのに、人間の細胞ではコピーしにくいウィルスもあるからです。
そういうウィルスは、感染しにくくなってしまい、消えてしまうのです。だから、2週間に1回変異したところで、爆発的に変異株の種類が増えないということです。
逆に言えば、現在見つかっている変異株は、人間の細胞でコピーしやすい(感染を拡大させやすい)ということです。
2.変異株は脅威なのか?
今回の変異株の登場は、人類にとっての脅威なのか。
ロンドンのエリック・ヴァルツ博士はこう言われています。
「最大70%程度、人の集団でもうつしやすさが変わってる可能性がある」
でも、この証明をするのはかなり難しいことであり、因果関係(感染の拡大と変異株が関係しているのか)についてはまだ踏み込めていないのです。
つまり、この変異ウィルスが感染性が特に高いとか、この変異ウィルスのせいで感染拡大が広まっているというまでには、証拠不十分であるのです。
では、致死率についてはどうなのでしょうか?(ここが一番気になるところ)
致死率については、上昇を示唆する研究や、報告は今のところありません。
なので、必要以上に怖がる必要はありません。
今後、変異により強力な変異株が登場すれば、話は別ですが、元々新型コロナウィルスは、高齢者、基礎疾患がある方の死亡が高いウィルスです(肺炎が主な症状故に)。
ですので、そこがいきなり若者のリスクが今後高くなるかと言われると、あまり考えにくいです。
ワクチンの効果についても気になるところですが、研究者の考えでは、変異株にたいして
有効であるそうです。ですが、これも現段階であるという条件つきです。今後ワクチンが有効ではない変異株は出てくる可能性は、全然あります。
そのさいは6週間ほどで、新しいワクチンができるそうですが・・・
3.どう今後対応していけばよいのか?
日本でも、最近変異株での初クラスター確認とか、死亡確認とか色々報道されています。
メディアというのは、全体から見ればかなり小さなことでも、あたかも日常当たり前のように起きていることのように報道します。
ですので、これから変異株の話は、今以上に聞いたり、見たりすると思います。
ですが、そこに科学的な説明もなく、真に受ける必要はありません。
マスクを日常的にする必要もありません。怖くて外出できないなんて思う必要もありません。
現段階では、そこまでの脅威ではありません。
その未知な見えない未来の事を考えていきるより、今の生活習慣であったり、睡眠や栄養についてを考える方が大切です。
日頃から免疫力を高め、健康的に、今を大事にして生きる。
これが最高の新型コロナウィルス対策です。
4.まとめ
変異株について書いてみましたが、いかかでしたでしょうか?
一言でまとめるのならば
自然現象で起きる、当たり前の現象です。
新型コロナウィルスだけが、特別に変異してるのではありません。
インフルエンザも何型とかよく聞いたことあると思いますが、これも変異です。
これからメディアによる、変異株の報道が増えることにより、更に不安になる方が増えると懸念しています。
ですが、これらを封じ込めることは不可能です。人類の長い歴史で撲滅できたので、天然痘だけです。
それだけ、自然の力は偉大であり、人間はちっぽけな生き物なのです。そこは忘れてはいけません。
だが、全くなら気にしなくていいのか。と言っているのではありません。
なるべく感染しない方が良いことに越したことはないし、自分が感染しないということは、他人への感染も減らせます。
ですので、第3章でも書きましたが、睡眠に栄養、手洗いうがい、日々の生活習慣を見直し
しっかり、自分の免疫力を高めて、このコロナ禍の中、楽しく生きていきましょう☺
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/miwa/202103/569442.html
コロナ変異株、性状はどこまで分かったのか
ディスカッション
コメント一覧
こんにちは。
ツイッターではお世話になっています。
昨日も変異株で若い世代の致死率は上がっていないという論文が2本出ていると見ました。
一方で大阪の医者は40代、50代でも急変する危険なウイルスと煽っていました。私はこの医者は信用していません。具体的に何人中何人が重症化したのか、その人に基礎疾患はなかったのか(40代、50代になると基礎疾患を持つ人も増えますので)を言わないからです。
東京でも連日600人、700人と検査陽性者が出ますが若い世代の感染が多いので重症者は50人以下です。大阪で死者や重症者多いのは高齢者や施設が感染の中心だからです。大阪府の会議議事録の中でも「支社が少ない」「今は医療体制の過渡期」「一般病院でも専門医を派遣してクラスター対策をしながら診るべき」という意見が出たそうです。
とにかく必要以上に恐れることはないし、今までと同じでいいと思います。
そして対策の中心は飲食店や学校ではなく高齢者だと思います。こんなことをしても無駄で何もしなくても自然に減ります。国と都道府県はオリンピックの為に直前までコロナ煽りをしたいのだと思っています。卑怯です。
こんにちは。
いつもありがとうございます🙇♂️
致死率は上がっていません。現在流行中であるイギリス型も、イギリスでは若者の死亡リスクについては、従来型と差異なしと言われています。感染力については、ウィルスは感染力を増すために変異するので、感染力が上がるのは当然です。ですが、重症化リスクが変わらないのであれば、騒ぐことではないと考えます。
なんの専門家がわからない人たちが、連日煽ったりしていますが、根拠たるデータを提示することなく好き放題言っています。ですが、事実は違います。
病院のベット確保については、指定感染症第2類相当にしているため、困難だと思います。医療従事者の負担が大きすぎますし、普段から感染対策を総合病院レベルでしていないところは、かなり困惑します。病院への受け入れをお願いするのであれば、インフルエンザ同様の扱いにするべきかと。
オリンピックは是が非でもするでしょうね😅お金もかけてますし、できないとなれば、日本の評価を落とすことにもなりますからね。なので、今まん延防止を発令し、ゴールデンウィークを目安にとかって言っているのだと思います。
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