緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の違いについて
こんにちは。医療者です。
緊急事態宣言解除もつかのま・・・。
大阪、兵庫、宮城を対象に「まん延防止等重点措置」、通称「まんぼう」が適用となりました。
でも、この2つっていまいち、違いが分かりにくいですよね。時短営業も変わらず行いますし、自粛を求めるなら、緊急事態宣言となにも変わらない気がしますが。
今回は、その2つの違いを短くまとめていきたいと思いますので、どうぞお読み下さい。
1.まん延防止等重点措置とは
まん延防止等重点措置、分化会の尾身会長が「まんぼう」と略したことで、まんぼうと呼ばれています(中にはその名称を嫌う方も多いですが)。
新型コロナウイルス対策の改正特別措置法で新設し、2月13日から施行されました。緊急事態宣言を出すことなく、集中的な対策を可能にするものです。
簡単にいいますと、ピンポイントで感染対策を強化して、抑えようとすることがまんぼうです。
ですので、感染が全体に広まる前に、まんぼうを発令して抑える。それでもダメなら、緊急事態宣言発令ということです。
個人的には、感染を抑えることにはどちらも変わりはしませんが、危機感を与えるのが緊急事態宣言。
ピンポイントで、より強力な対策を行うことが、まんぼうという見解です。
では、次で2つの違いを比べてみましょう。
2.緊急事態宣言とまんぼうの比較
NHKより抜粋
この画像がわかりやすかったので、NHKさんより抜粋しました。
まず、違いは緊急事態宣言は都道府県単位、まんぼうは政府が対象とした都道府県の知事が地区町村などの特定の地域を限定できます。
これが一番の大きな違いかなと思います。第1章の最後でも触れましたが、より強力な措置をとれる理由は、知事が特定の地域に限定してできるがポイントです。
一応、最低限これは行ってくださいねってリストもありますので、それが下記の画像です。
そして、これに加えて更に強力な措置をとれます。
例をあげると、大阪の吉村知事が大阪市限定で「マスク会食の義務化」を発令しました。今まで任意であったにもかかわらず、義務化という強い縛りを設けました。
そして、マスクを付けていない方への入店拒否の義務化。
店内のCO2濃度の測定(換気できているかを数値化すること)など、特定の地域を対象にできるからこそ、このような強い措置を設けて、抑え込みを働いたわけです。
しかし、緊急事態宣言で同じことができるかというと、私は難しいと思います。まず範囲が都道府県単位なので、対象範囲がでかすぎます。
それを急に義務化を設けることで、かえって混乱を招きます。大阪市の飲食店の方も、かなり急な対応に困っているみたいですが、それが全域と想像できますよね。
そして、上手くいかなかったりした場合、責任は国にあります。
正直、まんぼうって上手く国の政治家が責任から逃れるための、都合の良い措置だなって思います。
知事の独断で行う分には、知事に責任をとってもらえばよいですからね。これまで責任の擦り付け合いは散々報道されていました。国としても、まんぼうを設けることで、まぁそっちで上手くやってよ、くらいに思っているのかなと、個人的には思っています。
ちょっと話がそれましたが、他にも医療の逼迫具合で変わります。
緊急事態宣言はステージ4での発令、まんぼうは抑え込み宣言なので、ステージ3ないしはステージ2で発令可となっています。
あと違いは、時短要請が緊急事態宣言は、要請or命令。でもまんぼうは、命令一択です。ここでも、まんぼうの方がより強い措置である感じがしますよね。
そして過料が、緊急事態宣言は30万以下、まんぼうは20万以下となっています。
以上ですが、やはり双方の違いを見比べていても
緊張感、危機感を与えるのは「緊急事態宣言」
特定の地域を、徹底により強い措置で抑え込みを狙うのが「まん延防止等重点措置」ということになります。
3.まとめ
簡単に2つの違いを比べてみましたが、いかかでしたでしょうか?
まんぼうは、知事の権限に大きく委ねているところがあり、各県でも対応に違いがあります。大阪市は全国でみても、かなり強い措置をとっていると思います。
結果が出ていないので、大阪市の対応が間違いだ!とはここではいいませんが、少し暴走し過ぎかなとは思います。
最後に、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置、どちらも今後発令することなく、今まんぼうが発令されている地域が早く解除され、1日でも早く元の生活に戻れる日がくることを願っています。
参考記事(NHK)
まん防=「まん延防止等重点措置」って何をするの?
https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20210401c.html
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません