何故日本は病床数世界一位であるのに、医療逼迫と言われているのか

4月 28, 2021

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こんにちは。医療者です。

この度、第3回目となる緊急事態宣言が発令されました。
テレビなどで、「医療逼迫(ベッド数に対する患者の割合)を避ける」とよく聞きます。

しかし、日本は病床数世界1位です。

なのに、感染者数も死亡者数も諸外国に比べ圧倒的に少ないのに、医療逼迫と言われています。
それは何故か?

結論から言いますと
・医師、看護師の数が少ない。
・指定感染症の設定が高すぎることによる弊害。
・医療従事者に対する、風評被害

この3点だと私は考えています。
では解説していきます。

 

目次

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1.医師、看護師の数が少ない。

日本は、人口1000人当たりのベッド数は13.0床であり、ダントツの世界1です。
しかし、新型コロナウィルス対策病床は「1.8%」であり、中等症から重症者を受け入れる一般病棟のベッド数を入れても、「3.1%」しかありません。

何故、こんなに眠っているベッドがあるのに、増やすことができないのか。理由の一つは、現場で働く医療者の確保が困難なことです。

まず日本における人口1000人当たりの医師数は、先進国と比べかなり低いです。

ちなみに、看護師の数は平均値くらいです。

また、都会の方が医師が多く、地方の方が少ないという地域格差もあります。
しかし、実際に使用していない病院が多いのだから、医療スタッフは余っているのではないか?

確かにそれは間違いありません。しかし、第2章で話しますが、それを指定感染症というのが阻止しています。

その高い指定感染症に対応するには、それなりの知識や専門性が必要です。医師は全てに万能ではなく、それぞれ専門というものがあります。

新型コロナウィルスは主に、呼吸器関連、感染、救急の知識がいりますので、更にその数は限られてきます。

これは看護師にも関係ある話であり、誰でも明日からコロナ対応よろしくねとはいきません。
また、ECUMや呼吸器の管理や操作補助をする臨床工学技士も必要となります。

これらのことから、ベッド数はあるのにコロナ対応ベッドは増やせないのが現状であり、地方は更に困難となります。

私は今は透析室で働いていますが、元々は救急で働いており、知識はあります。
そのような潜在医療従事者を、国はかき集める努力をすべきです。足りませんというだけでは、人はあつまりません。

そして、それを配属できるようなシステムを構築するしかありません。

 

2.指定感染症の設定が高すぎることによる弊害

新型コロナウィルスは指定感染症第2類相当です。
これが2022年の1月に期限が切れますので、新型インフルエンザ等感染症と同等とする方向です。

新型コロナウィルスは対策のためなら、ほぼなんでもできてしまいます。
ですが、新型コロナウィルスの致死率は1.7。しかし、これは陽性と確認できた数の割合です。

新型コロナウィルスは、無症状が多く、確認出来ていない方も含めると実際の致死率はもっと下がります
ちなみに、SARSの致死率は9.6%。MERSは35%。1類のエボラ出血熱に関しては、80~90%です。

どう判断しての指定感染症の設定なのでしょうか・・・。

また、指定感染症第2類ないし、1類相当(現在は、新型インフルエンザ等対策特別措置法で対応)としているので、普段はマスクと手袋、エプロンでの対応が、厳重な感染対策、防護服を着る必要があります。
そして重症者に対しては、特別な部屋で対応します。

これらが実際、めちゃくちゃ手間です。また、毎回患者毎に変えなければなりません。
そりゃ人手もとられます。これではかなり非効率です。人手不足にも繋がります。

解決策としては1つ。

指定感染症を季節性のインフルエンザ並みにしてしまえば、従来のマスクに手袋、エプロンのみで対応可能となり、現場の負担もかなり軽減できます。
また、町医者でも診ることができ、今新型コロナウィルスに対応していない病院も対応することができます。

これが、今のベッド数が足りない状況を改善する大きな手であります。
そして、データからも新型コロナウィルスは指定感染症5類の扱いでも問題はありません。

早く、指定感染症の見直しを国はすべきだと考えます

 


3.医療従事者に対する、風評被害

第3章は、私が働いてて実際に感じる事や、実際にあった出来事を交えて話します。個人的な意見が多いかもです。

これは私が勤める近くの病院の話です。

そこは元々、新型コロナウィルスを受けていない入院ベッドのある病院です。ある日、患者とスタッフがPCR陽性となりクラスター発生しました。
病院に勤めている医療従事者、それ以外の職種含めた全スタッフ、全患者のPCR検査を行ったそうです。
そして、新型コロナウィルスが発生した病棟は、家にも帰れず病院に隔離。

噂も広まり、その病院に勤めているスタッフの家族や子どもに対して、登校禁止とした学校もあったそうです。

中にはもう10回も検査してる方もいるそうです(やればいいものなのか?)

私の勤め先でも、あるアンケートをとりました。
自院で新型コロナウィルス感染の可能性がある人も含めた発熱外来をしても良いかとの問いに、スタッフ全員反対でした。

新型コロナウィルスが怖いと言うスタッフも沢山いましたが、やはり一番怖いのは風評被害です。
個人病院であそこの病院でコロナ出たらしいよとなれば、田舎なので患者も来なくなることが予想されます。

それだけ、連日メディアによる国民の不安を煽り続けたことによって生まれた、「風評被害」というのは恐ろしいのです。
だから、私の所で受けます!と大手を振って受けると言えないのだと思います。

医療従事者も病院に勤めているというだけで、一般人です。その人にも生活があります。その人にも家族がいます。
現場で働いている方への偏見は本当に止めるべきです。働いているから感染しているわけではありません。

今新型コロナウィルスを受けていない病院は、なるべく受けたくないのが本音かと思います。

先程も言いましたが、やはり元凶は、連日不安を煽り続けたメディアの責任です。

この偏見を解消しない限り、ベッド数の確保は困難と言えるでしょう。

 4.まとめ

以上の3つの条件から、ベッド数を増やしたいけど、増やせない状況になっています。

緊急事態宣言発令の大きな目的は、医療逼迫を避けることです。そのために、飲食店や商業施設の休業要請や、人の流通を減らすためかなり規制をかけています。

一時的には下がります。ですが、新型コロナウィルスがゼロになることはありません。
国民にある程度感染し、一般的な「風邪」の扱いになるには、早い専門家で3年ほど。長くて10年とまで言われています。

10年間この生活を続けられますか?

経済を止めることによって奪われる生活や命についても考える必要があります。

そのためにも、指定感染症の高すぎる設定を早く見直すべきです。

インフルエンザと同様にすることで風評被害も減り、受け入れる病院も圧倒的に増えます。
病床数の心配もなくなり、緊急事態宣言を出す必要性もなくなるのです。

いつまでも同じことの繰り返ししかしない政府。そして口を開けば更なる強化をとか、更なる自粛などしかいいません。
それでは何の解決にもなりません。根本的な原因をまず解決すべきだと、私は強く言いたい・・・。

 

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